不思議な出来事

さよならを言ったのは私。

 

私はあなたが大好きだった。

さよならなんてしたくなかった。

 

でも

あなたに幸せになって欲しい

あの時わたしは素直にそう思ってたんだ。

だから躊躇することなく

誤解を解く事もせず

さよならを言えた。

 

もちろん泣いたよ・・・

だって誰より大切で

誰より大好きなあなただったから。

 

でも、会えない辛さ

気持ちが伝えられない辛さ

色んな辛さも抱えてたから

少し楽になった自分も居た。

 

朝までぐっすり眠れないのが日常のあなた

わたしは何よりあなたがゆっくり眠れる安心した日々を過ごして欲しかった。

それが私の元でなくても・・・

でも、私にはそのチャンスさえ巡ってこない。

そう思わされた。

だから私はあなたの幸せのために去らなければならないと思った。

 

本当はね

私の側で

私の存在で

私の隣で

グッスリ眠れる日々を過ごして欲しかった。。。

 

でもあの時のわたしは

自分の幸せより

あなたの幸せを素直に願ってた。

 

だから毎日毎日泣いたりなんかしなかったよ

ただ抜け殻のようにあなたの居ない日々を過ごしてた。

 

あなたと離れてから1ヶ月

友達がクリスマス近いからイルミネーション見に東京タワーに行きたい

って誘ってくれた。

お昼食べて、少しお茶でもしてから東京タワーに行こう!

そう予定してお茶してた。

 

そしたら友達が急に足が痛くて歩くのが辛いって言うから

東京タワーは諦めて夕飯までここでお茶して静かに過ごそうって事になった。

 

何気ない話をしてのんびり過ごしてたら

え!

目の前の入り口にあなたに似た人が入ってきた。

女性と一緒でその人はちょっと私に似た顔立ちで年上っぽい女性だった。

 

似てる!

でも彼ではない。

雰囲気がとても似てる。

 

その人達は少しお茶して短時間でお店を出て行った。

似てるだけなのにチラチラ見てしまったり

似てるだけなのに私は動揺してしまってた。

 

1ヶ月前

あなたとさよならしてから私の生活には不思議な出来事が

何度も起きてたんだ。

 

お風呂に入ってぼーっと湯船に浸かり

あなたの事を考えてた

「ドンッ!」

お風呂のドアが叩かれたように音がする。

 「ん?何だろ?」

初めて鳴った時はそのくらいにしか思ってなかった。

 

お風呂に入ってる時だけ。

お風呂に入るとその音がする日が度々あった。

私は怖くもなくビックリする事もなく

彼かな?

って何の疑いもなく思ってた

今思うとちょっと危ない人みたいだけど・・・

でも不思議とそう思ってる自分がいて。

 

お風呂でのんびり浸かってる時だけ。

部屋に居ても

シャンプーしていても

体を洗っていても鳴らない。

湯船にのんびり浸かってる時だけドアを叩く音がする。

 

お風呂に入る度に叩く音がするから

試しに「○○君だったら叩いて」

そう心の中で言ってみた。

 

まさかそんな思いに答える訳ないよな・・・

そんなふうに思いながらボーっとしてたら

「ドンッ!」

今までにないくらい大きな音。

さすがに大きな音にビックリしたけど全く怖くはなかった

彼だと思えて私は号泣してた。

 

そんな不思議な現象が起きる日々を過ごしてた。

 

そして喫茶店で見かけた似た人

 

似てる人を見かけた3日後。

私達が出会ったSNSを何気なく覗きに行った。

 

いつも見ない所を何気なく見て

その中に1個だけ何故かとても引き寄せられる写真。

可愛い外人の男の子の画像。

よく見かけるような画像だった。

なのに私は数ある画像の中でその画像を見た瞬間に

「彼だ!」と何故か思った。

彼に関する画像でもないのに・・・

 

その画像の元を見に行ってみた。

 

あまり情報がなく彼かはわからなかった

でも何故か彼だと思った私は

気になって翌日もまた次の日も見に行ってみた。

 

まさか辞めてしまった彼が居るはずないよな・・・

そう思おうとする自分とは裏腹に

彼だと思ってる自分。

 

気になってその人の別のページを見てみたら

彼の好きだと言ってたものが書かれていたり

昨日はなかったのに彼の住んでる所のイルミネーションの写真がUPされてた。

 

でも確信がない。

 

また後日見に行って・・・

見慣れた彼の顔だ!

やっぱり彼だったんだ!

 

元気で居る事が知れて嬉しかった。

でも何故戻っているかも分からないし

さよならしたのに話しかける勇気なんてなかった・・・

 

そしてその人が彼だと思って毎日見に行ってると曲がUPされている。

その歌詞を調べてみると

 

一曲目は

夢の中で想う人を抱きしめ

抱きしめたい、この痛みが消えるまで抱きしめられたいと願う歌。

歌詞の中に「眠る君は僕のもの」

14時に合わない曲をUPしてるな

やっぱ違う人かな・・・って思った。

 

14時・・・

私がいつも彼におやすみを言ってた時間帯だ・・・

 

その後UPされた曲は

「俺達は終わった訳じゃないすれ違っただけ」

「一緒に居られないなら愛があったって意味がないじゃない」

「信じれば願いは叶う」

「もし君が運命の人だったら
 僕たちがここで出会うのも運命なんだ

 僕たちは幸せに老いていくんだ
 こんなの馬鹿げているのはわかってる
 だって僕は君の名前を知らないから

 でもわからないじゃないか、未来のことなんて」

 

日々UPされる曲は

別れた相手を想う曲ばかりだった。

 

そして

「君が僕のものなのか彼のものなのか
 どうやって僕は見分ければいいんだろう?」

そんな曲をUPしてた。

 

だから私は彼が私に向けて曲をUPしてくれてるんだと都合よく思い込み

勇気を出して

「あの時サヨナラも言わずに僕から離れて
 君の声が聞きたいから
 僕はここで君を待ち続けていたんだ

 僕は君を愛する覚悟は出来てるよ
 永遠にね
 ねぇ 君も永遠に僕を愛してよ」

そんな歌詞の曲をUPした。

 

その後に彼がUPした曲は

A Night to Rememberという曲。

「今はわかる、貴方といれば私に不安はないことが
 だから、私の愛を貴方に向けるの

 準備して、今夜
 この夜を忘れられないものにしましょう」

そんな離れた二人がまた再び愛し合う曲。

 

言葉は交わしてない

だから彼かは分からない。

 

でも私は導かれたように引き寄せられ

そしてあなただと思って

この曲がUPされた時

何度も何度も歌詞を見て

今までにないくらい彼を想って泣き続けた。

 

不思議な出来事。

引き寄せられるように導かれ。

 

離れていてもお互い想い合っていたのかもしれない

きっとそうだ。きっとそうなんだ。

そう思えて希望を抱いた。

 

でもあなたはまたサヨナラも言わず居なくなってしまった。

 

そして

彼と思われる人を見つけた日から

お風呂のドアを叩く音は鳴らなくなった。